みはるかす

糸紡ぎ、本と日々のこと(in NZ)

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「太布」を見に

去年(2008年)春の記録です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

四国へ行く機会があり、ついでに、見たいなあと思っていた「太布」を
見てきました。

あの有名な万葉集の「春過ぎて夏来にけらし 白妙の~」の「白妙」とは、
この、楮から取れる太布を指すそうです。
成長の早い楮で作られる布は、かつては全国で織られていたそうですが、
今では、徳島の木頭村という村にしか残っていない、貴重な原始布。
とにかく丈夫であることが太布の特長。この村では明治まで、普段着として
使われていたそうです。

川沿いを走る


くねくねの山道を、高知と徳島のほぼ境の木頭村まで、車で行きました。
(高知市内から、車で二時間半くらいでした。那賀川沿いをひたすら走る)。
そして目的の場所、生きがい工房 太布庵に、たどり着き、早速布を見せて頂きました。

やわらかい布



これは、時間を経ている布だったこともあり、やわらかくて肌触りが良かったです。
今回は、残念ながら見学のみで、績んだりはできなかったのですが、ベテランの方の
手元は、見ているだけでおもしろかったです。(しな糸とは、また違う績み方でした)。
手さばきがすごい



そして、何代も継承してきている、貴重な布に触れることができたのも、
ありがたかったです。
そのやわらかさといったら・・。木の皮とは思えない!使い込んだ綿のようでした。
使うことで、目が詰まって、ますますやわらかくなっていくそうです。
こちらの特産品、和三盆を作るのに、この太布は欠かせないとか。


そして、織り機は地機。太布を織るのに都合がいいように、工夫されています。
(今回は、績む作業が中心で、織っているところが見れなかったのは残念でした・・)
同じ地機でも、その素材によっていろいろ違うというのがおもしろいですね。
(考えてみれば、その村の大工さんとか器用な人が、織り機を作っていたわけだから、
当然といえば当然なのですが。)
かっこいい


しな布と太布は、どちらも珍しくない、どこでも織られていた布だったそうです。
思い返してみればそんなに昔のことではなくて、「そこにあるから」、工夫して、
糸にし、織って、生活の中で使われていたものだったわけですよね。

木頭村の方々は、ボランティアで、技術を守っていくために活動をされています。
(もっと、国や県は、この貴重な文化を守るために行動してもいいのではないかと
思います!!)


ぎりぎりで、その布に会えたこと。細々と、現代までつながっていた糸たち。
そのことに感謝して、少しずつでも、知っていけたらと思います。
興味のある方はぜひぜひ!基本的には、火曜のみ開いているそうです。
(みなさん、とてもとても親切でした!!
ここのお水はおいしいから持ってけ、とペットボトルに水を汲んでくださったり、
ボランティアのおばあさんの、手づくりのおせんべいをごちそうになったりしました。)
太布のことだけではなく、木頭村のこと、その暮らしなど、じっくり教えて頂いて、
とてもすばらしい経験でした。

そして、しな布の時も感じましたが、日本は豊かだと思いました。
大切にしていかないと!



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  1. 2009/02/28(土) 23:55:12|
  2. 素材への旅
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しな織り体験

去年の冬(2008年3月)の記録です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

紡ぎの師である義母に誘われて、山形へ二泊三日のしな織りの体験に行ってきました。
まだ、こんなに雪が残っていました。
雪深し


しな織りとは、しなの木の繊維を使った織物です。
しなの木を倒して、皮をはいで乾燥させ、煮て、川で洗い、ぬかに漬けて
発酵させ・・・。
20以上の工程を経て、そしてやっと、糸を作る準備ができます。

体験してきたのは、そうしてできた糸をつないでいく「しな績み」、
よりをかける「しなより」、
そしていざりばたで織る「しな織り」です。
朝8時半から、夕方5時まで、途中休憩も入れながらみっちりと作業。
これが、績んでいる途中のしなの皮。
きれいな色

績むのは、繊維を裂いて、そのふたまたの間に反対からもう一本を合わせ、
3本をより合わせるというものなのですが、これが難しい!!
やっぱり苦戦しましたが、でもこつが分かればおもしろい!
生徒は私たち二人だけだったので、じっくりと教えてもらえました。
窓の外は雪で、しみじみ、いろんな話をしながら。


そして最終日、いざりばたで、体を使って、杼で打ち付けて織りました。
いざりばた。そうこうの上げ下げは、足で行います。
高機

ドン、ドン!と体の内側に響く音。その、気持ちよさたるや!
いつも使っていないところを使っている感覚。
(経糸は、あらかじめはっておいて下さいました。これもしなの糸です。)
経糸は、こんなです


しな織りじたいもすばらしい体験だったのですが、
その「山の民の暮らし」に、圧倒されてしまいました。

大きい山と、澄んだ川に囲まれた土地で暮らして、自分たちの山に生えている、
「しなの木」から繊維を取り、糸にし、織って使う。
お米を作り、大豆を作る。それでお味噌を仕込む。
山菜を採り、一年中食べられるように工夫する。

そう遠くない昔には、羊も飼っていたそうで、それでセーターを編んだそうです。
からむしも、葛もたくさんある。もちろんそれらからも(昔は)糸を取って。
かつてはもちろん、養蚕も行っていたそうです。

績む技術を持っているおばあちゃんたちは、みんなから尊敬され、
みんなで協力しあって一つのものを作り上げて。
(そしてそれは、代々伝わっているもので・・・。)

人間の持っている、いいところを生かした暮らし。
携帯も通じない世界で、見えたことがたくさんありました。


日本は広いなあ。そして東北はすごいなあ。
どうかどうか、あのままであってほしいと思います。
(いい意味の色眼鏡で見ているのかもしれないけど)
またぜひ、行きたいです。
そして、取りあえずは「いまここ」で、できることをしなければ。


興味のある方はぜひ。→関川しな織りセンター
毎年、「しな織り体験」行っているようです。



  1. 2009/02/28(土) 23:50:41|
  2. 素材への旅
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安藤さんのサロン

23日(月)、安藤明子さんの個展へ行ってきました。
安藤さんの作られる、)、サロンという巻きスカート。
初めて見たときから、その無駄のなさとデザインの美しさに魅かれています。

もともとは、東南アジアの民族衣装をモチーフにしたという、筒状の布。
着物にも通じるところがあります。
その中に入って、腰ひもできゅっと縛れば完成です。
これは、ウエスト(体型)に関係なく、誰でも着られるというすぐれもの。
(なんと、妊婦服にもなります)
丈も、自分の好きなところで折ることで調節できます。
季節に関係なく着ることができ、上に布を巻いたり、下から他の布をちらっと
見せたりと、一つで何通りにも着ることができます。


個展。
最終日だったのですが、落ち着いた色のサロンがきれいに折りたたまれて、
気持ちのいい空間でした。
安藤さんの「服を作る」」ことへの、強い意志を感じました。
いい意味で気持ちがひきしまるような感じがしました。


安藤明子の衣生活―ずっと着られる衣服を求めて安藤明子の衣生活―ずっと着られる衣服を求めて
(2006/03)
安藤 明子

商品詳細を見る


着方のこつを教えてもらえればと、何年か前に購入したサロンを着て行きました。
運よく、安藤さんご本人にこつを教わることができました。
こつ。それは、「しっかりと布を引っ張って、きっちりウエストに巻きつける」と
いうことでした(書いちゃうと簡単ですが・・)。
今までの私は、ちょっと力が足りなかったみたいです。
安藤さんに着付けてもらったサロンは、家に帰ったあとも全く型崩れせず、縛った
腰紐の力で背筋も伸び、体も気持ちよかったです。
やっぱり、日本人に合っている服なのだろうな。


じゃぶじゃぶ洗濯機で洗って、こなれてきた私のサロン。
「すごくいい感じに布が育っていて・・」と、嬉しいお言葉をいただききました。
これからも、ずっと大事にしていこうと思います。
  1. 2009/02/25(水) 00:42:17|
  2. イベント・展示会
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みんなで糸紡ぎ その1

今日は、前々からやれたらいいなと思っていた紡ぎ教室(?)を開くことができました!
私が週に一度参加しているヨガ教室の先生と、その生徒さんと計5人で、
地元・逗子の公民館で紡ぎました。

友達と二人で紡いだりはしていたけど、何人かで羊毛を紡ぐのは初めて。
スピンドルに巻く時の方法など、それぞれの個性が出て、なるほどなあ、と
感心してしまいました。

初紡ぎとは思えない!


手紡ぎのいいところは、全て「味がある良さ」につながるところだと思います。
(まさに、「みんなちがって、みんないい」。)

その人の身体で作る、その人にしか作れない糸。
曲がったって、太くったって、それがいいのだと思います。
(均一な糸は、買うこともできますし。)
それから、その糸が形を変えたら・・。楽しいなあ!
もちろん、糸のままだってすてきですよね!ラッピングとかに使ってもいいし。

みなさんの集中力のすごさに驚きつつの、あっという間の時間でした。
しーんと静かに、それぞれが紡ぐ空間で。
響きあう感じがしました。何が、とはうまく言えないのだけれど。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


また、こういう機会を持って、草の根を分けるように、少しづつ「みんなで紡ぐ」を
広げていけたらいいなあ、と思いました。
(ガンジーの、「紡いでいれば、世界は平和」という言葉じゃないけど、
紡ぎって独特の癒しがあると思うので。)
私がそうだったように、手芸が好きじゃなかった人に届くのが目標です。
みんなが紡いだら、いい世の中になるのではないか、なんて・・。


>参加してくださった方々、今日は本当にありがとうございました!!
いたらないところもあったと思いますが、私も、とても楽しかったです。
撚り止めの仕方とか、分からなかったらいつでも聞いて下さいね。
(隣の、メールフォームからでも、お気軽に~)
  1. 2009/02/23(月) 00:12:27|
  2. 紡ぎ
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よもぎ茶と、キンモクセイ

最近、風邪防止によく飲んでいるよもぎ茶。
なんとなく、そのでがらしを捨てるのがもったいない・・。
なので、飲み終えたそのティーバックを取っておき、たまったところで
染めてみました。

染まるかな~と実験みたいな気持ちでしたが、ちゃんと染まりましたよ~!
薄めだけど、ちゃんと色が出ました。
よもぎ、すごい。(もちろんひつじも。)

   よもぎ茶染め



そして今日は、大きくなってしまったキンモクセイの枝おろしをした葉っぱで、
染めの準備をしました。
実際に染めるのはまた今度。枝も入れてみようかな。
どんな色になるか、楽しみです。

   つやつや




それから(染めじゃないんですが)。
今年も、ふきのとうがにょきにょき顔を出しました。
季節ごとの「生えてきてくれる」ヨロコビ。ほろ苦い、春の味。
感謝感謝です。

  こっそりと


   きれいな色

  1. 2009/02/16(月) 22:29:07|
  2. 染め
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マフラー完成

こないだの、友達のマフラーのための糸。
狙いどおり、いかにも手紡ぎな感じのマフラーへと、変身しました。

       ちょっと長めに


プレゼントする前に、自分で巻いてみた(!)のが、これです。
表情があるなあ・・ポロワス(という種類の羊)さん。
ちくちくせず、しっとりとして。
首まわりが、じんわ~りあたたかです。
 
  ぽこぽこ


これからの彼女の人生が、幸せいっぱいでありますように!
の気持ちで織ったマフラー。
今日、無事手渡すことができて、ほっとしました。

きっと、この分厚さなら(そして、この油分の多さなら!)、
寒い北京でも大活躍してくれるはず。

喜んでもらえて、「大切にするね」という言葉をもらいました。
少しほろり。でも、良かった。




  1. 2009/02/15(日) 00:09:18|
  2. 作る(織ったり編んだり)
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光ってみえるもの

ヤツデの花が咲いているのを、よく見る。
(秋からずっと咲いているような・・?)

見るたびに、以前読んだ本の言葉が浮かぶのです。
主人公へ、おばあちゃんから宛てられた手紙の一文。

「庭のヤツデが、たくさん花を咲かせております。
ヤツデの花は、取得がない感じがして、好きですよ。」


結構かわいい


いつもは、つやつやと強い葉が主役の植物。
花の時期は茎がぐんと伸び、その先の緑のつぼみから、さらにほころぶ白い花。
言われてみれば、いいのです。ヤツデ。
その、取得がない(?)感じ。


光ってみえるもの、あれは (中公文庫)光ってみえるもの、あれは (中公文庫)
(2006/10)
川上 弘美

商品詳細を見る

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  1. 2009/02/06(金) 17:39:49|
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太い糸

今月末、中国へと旅立ってしまう友達のための糸を紡ぎました。
またまた、マフラーになる予定です。

北京は寒いだろうから、ぐるぐる巻きにできる、暖かいものを。
油分が残っていて寒さ対策になりそうな、ポロワスという種類で、作ることにしました。

太めに紡いで、かつ双糸にして。
ぽこぽこと、ざっくりとしたのにしたい。
太めです

濃い茶色だから、きっと彼女がこないだ着ていた、白のコートにも映えるはず。
それから、あのベリーベリーショートにも、きっと似合うはず。

日本にはもう戻らないようなので、行ってしまったら当分会えないだろうけど、
その分、気持ちを込めて、織ろうと思います。
ちょっと、さみしいな。やっぱり。

織るとか編むとか。
祈りのようです。







  1. 2009/02/02(月) 23:34:56|
  2. 紡ぎ
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花ざかり

昨日の雨に洗われて、澄んだ晴天の今日。
凛とした空気の中を、きらきらと。
花々が、こぼれるように咲いている。


あちこちでみかけるようになった、白梅。
きれいです


もう終わりかけだけれども、きれいな紅梅。
めしべがすごい


そして。
待ってましたの、三椏(みつまた)!!
だいすき!

ほころびはじめた三椏は、これからがまた楽しみ。
動物のような・・不思議でおもしろい植物。



どんどん、季節がゆるんでいく。
こみ上げてくる気持ち。
このうれしさは、動物としての、本能の喜びなんだろな。



*おまけ

夕日の中で見た富士山も、きれいでした。
うっすらと

  1. 2009/02/01(日) 22:20:26|
  2. 日々のこと
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