みはるかす

糸紡ぎ、本と日々のこと(in NZ)

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さくらの気持ち

こないだ、妹がブログにこんなことを書いていました。

5歳の姪っこ、さくらが、「パパとママが死んじゃったら、会えなくなっちゃうからいやだ。」と、
泣き続けて止まらなかったということ。
まだまだ小さいと思っていましたが、こんなことを考えるようになったのか・・と驚きました。


2年前、実家で飼っていた犬、「じゅん」が死んだ時は、「死」が何か分からなかったさくら。
「じゅんはお星さまになったんだよ」という言葉を受けて、「どの星がじゅん?」「あれじゃない?」なんて、
一緒に夜空を見上げたものです。
あの頃、さくらにとって「死」はよく分からないことだったはず。
それが大人と同じ、死は悲しいこと、もう会えなくなること、だと認識するようになったようです。


そこで思い出したのは、こないだ読んだ、高楼方子著「記憶の小瓶」の中の、
「ドブに落ちたこと」というエッセイ。

高楼さんは、2歳の頃ドブに落ち、「死ぬのだな」と思った時の記憶があるそうです。
そしてその時、「死ぬのだな」と思いながらも、「これでいいのだ」と思ったと書いてありました。

「もともと私は、こことそっくりの所にいたのだもの。
あの明るいところに私がいたのは間違いで、本当はこういう所にいるはずなのだ、
だからこれでいいのだ」


助けられた高楼さんは、ずいぶん後になって、この「こういう所」が「おなかの中」だったと気づきます。
そして、こう思ったそうです。(引用が長くてスミマセン・・)


「死ぬのだな、と思いながら恐怖さえ感じなかったのも、もといた場所に戻れるという
安心感があったからだと思う。
もしかするとこれは、さまざまな事態で命を落とさざるを得ない、小さな子どもたちへの
自然の配慮なのかもしれない。

幼ければ幼いほど、胎児時代の記憶は近く、その分だけ死に至る独りぼっちの暗闇も、
恐怖から遠い、安らかな場所になりかわり、子どもを包むのではないだろうか。
だから、大人になるほど死は怖くなる。でも、怖くなる分だけ、明るい光の世界で大勢の
人たちと一緒に過ごすということなのだから、きっと辻褄は合うのだろう。」


:::::::::::::::

さくらは、暗闇を近しいものとして感じる時期を過ぎ、明るい世界を自分の居場所と認識している、
といえるのかもしれません。
そしてそれは、言い換えれば、明るい世界で大勢の人と楽しく過ごしているということ。
すくすくと、元気に育ってくれているということ。

「死」を悲しむことができるようになったさくら。
そのことに、私は感謝してしまいます。


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  1. 2009/05/17(日) 13:16:04|
  2. | トラックバック:0
  3. | コメント:2
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コメント

ありがとう。

高楼さんの引用のところを読んですっと腑に落ちた感じがしました。
そう感じてくれることは幸せなことなのだね。
よかった。

いつもさくらのことを見守ってくれているりえさんにも感謝です。
さくらはみんなに見守ってもらえて幸せものです。
その喜びを感じる度に、きっと私たちもこうやって多くの人に見守られて今日まできたのだなぁと思うのです。
感謝感謝。
  1. 2009/05/18(月) 01:31:24 |
  2. URL |
  3. 妹より #-
  4. [ 編集 ]

ほんとだね

伝わったみたいでよかった。
高楼さんのこの文章、とても印象に残っていたのだけど、今回さくらのことを聞いて、
私も腑に落ちたんだ。

さくらがいてくれることは、私にとってもみんなにとっても、幸せなことです。
さくらが生まれて、分かったこと、知った感情が、た~くさんあるんだ。
そしてそうだね、私たちもきっと、周りからそう思われて成長してきたのだろうね。
感謝感謝だね。
  1. 2009/05/18(月) 19:56:18 |
  2. URL |
  3. リエ #-
  4. [ 編集 ]

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